体の内側からも摂取したい、ビタミンC
輝くような健康的な肌を目指して、私たちは日々、いろいろなスキンケア製品でお手入れをしています。なかでもビタミンC配合のスキンケア製品は、化粧水からクリームまでさまざまなアイテムがあるので、日常的に使っている人も多いはず。健康的な肌を保つには、体の外側からだけでなく、体の内側からもビタミンCを摂取することも重要です。今回は、日頃から耳にする栄養素、ビタミンCについて詳しく見ていきましょう。
ビタミンCについて
ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれている、水溶性のビタミンの1つ。皮膚や粘膜の健康維持をサポートする作用もありながら、同時に抗酸化作用もある栄養素です。人間は体内でビタミンCを合成することができないので、食事やサプリメントなどからビタミンCを積極的に摂取する必要があります。
ビタミンCの働き
- 抗酸化作用
活性酸素は、糖尿病や動脈硬化など多くの老化関連疾患を悪化させてしまう恐れがあり、体に有害なものです。ビタミンCには酸化防止作用があり、体内で発生した活性酸素をすばやく取り除いてフリーラジカルによるダメージから細胞を守るといわれています。そのためビタミンCには、さまざまな疾患の予防効果があると期待されています。
- コラーゲン生成
コラーゲンは、皮膚や血管、腱、歯などの組織に存在するタンパク質です。体を構成する全タンパク質の約30%をコラーゲンが占め、皮膚においては真皮部分の約70%を占めています。この割合からも、コラーゲンが肌のハリやつやなどの維持に必要なことがわかります。しかしながら、コラーゲンの生成量は年齢とともに減少してしまいます。そこで目を向けたいのがビタミンC。なぜなら、ビタミンCはコラーゲンの生成のために必要な栄養素だからです。美肌のためにも、ビタミンCの摂取を心がけましょう。
- メラニン生成抑制
紫外線は皮膚の基底層にあるメラノサイト(色素形成細胞)を活性化させ、シミやそばかすの原因となるメラニンの生成を促します。一方、ビタミンCにはメラニン生成を抑制する作用があります。紫外線によってダメージを受けると肌の活性酸素が増加しますが、ビタミンCの抗酸化作用が作用してくれます。ビタミンCには、そのようなうれしい作用もあるのです。
- 傷の修復
皮膚や粘膜の健康維持に重要な働きをするビタミンC。コラーゲンの合成を促進することで、切り傷や傷跡、ニキビの跡など、損傷した皮膚の修復を促進します。そのため、ビタミンCが不足すると傷の治りが遅くなります。
ビタミンCの最適な摂取量と注意点
ビタミンCの推奨摂取量は、男女ともに1日あたり100mg* です(12歳以上の場合)。また、妊娠中は1日あたり10mg、授乳中は45mg多く摂取することが推奨されています。レモン1個に含まれるビタミンC量がおおよそ20㎎程度といわれているので、ビタミンCの1日あたりの推奨摂取量は、レモン約5個分*になります。食事からの摂取で足りない分は、サプリメントなどを上手く活用して補うといいでしょう。
*レモン果実1個当たりのビタミンC量を20mgとして
ビタミンCは水溶性のため、余分に摂取した分は体内に蓄積されずに排出されます。そのため、摂取の上限量は決められていません。しかし、一度に大量に摂取しすぎると吐き気や下痢、腹痛といった胃腸への影響があるので注意しましょう。
*厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」より
体の内側からもビタミンCを摂取して、健康的な肌へ!
ツヤのある若々しい肌を目指すなら、ビタミンCの経口摂取はぜひ取り入れたいもの。スキンケアに加え、バランスの取れた食事や質の高いサプリメントを毎日の習慣に取り入れることで、いきいきとしたハリのある美肌を目指していきましょう。